2023.03.15
絹月だより Vol.1
妊活の現場から見た、身体を「温める」こととは。
2023年4月、ルナシルクではフラッグシップアイテムとなる「シルクと和漢植物の吸水まいにちライナー」がデビューとなります。
「シルクと和漢植物の吸水まいにちライナー」は、【ゆらぎ】に悩みながら生きる女性に向けて、単なる布製ライナーとしてではなく、自然素材にこだわり、身体を温めることのできる商品を目指して設計デザインされています。
女性にとって身体を温めるとは?
商品設計の段階より、東洋医学の視点からアドバイザーとして参加された、女性鍼灸師きょうこ先生にお話を伺いしました。
予約の取れない妊活鍼灸サロン 院長 きょうこ先生
生まれつき虚弱体質で、自律神経の乱れ、月経不順に悩みながら学生時代を過ごす。 一般企業に就職後、大病で 2 度の全身麻酔手術を経験し、体調はますます乱れていくばかり。
サラリーマンを 10 数年続けるも、自分の体質を深く知るために一念発起して医療の道を志し鍼灸師の資格を取得。 鍼灸師となってからは、自分の経験をもとに女性特有の悩みに特化したケアサロンを開業。
10 年間、女性ケアの鍼灸治療を続け、今では妊活・温活を目的にした女性から大人気のサロンとなっている。
インタビュー
ルナシルク:
「シルクと和漢植物の吸水まいにちライナー」は、先生のアドバイスから、茜(アカネ)や柘榴(ザクロ)を使った草木染めをしています。東洋医学では、どのような植物なのでしょうか?
きょうこ先生:
茜(アカネ)も柘榴(ザクロ)もともに東洋医学で用いられる薬草になります。2種類とも、日本では古くから知られていた薬草で、婦人科系の悩みにも用いられていたようです。
茜(アカネ)は「あかね色」という色名があるように、茜(アカネ)で生地を染め、生理痛や生理不順の予防として、その生地を下着としたり、お腹に巻いたりしていたと言われています。
おまじない的な意味もあったと思いますが、古くから日本人に親しまれてきた天然の薬草だということがわかるエピソードです。
今回の商品は、デリケートな部分に触れるものなので、その生地にも体に優しい素材を使用するのが良いと思い、草木染めを提案しました。
ルナシルク:
サロンにみえる方のお悩みは、どのようなものが多いのでしょうか?
きょうこ先生:
妊活ケアをメインにしているサロンであることもあり、30代~40代の女性の患者様が中心で、妊活、温活を目的に来院されます。
実際にカウンセリングをしてみると、妊活目的であっても、お体が抱える問題は、冷え、生理不順などが多いと思います。
東洋医学(中医学とも言います)では、血と水と気がじゅうぶんに整いスムーズに巡った状態をベストとするため、その状態未満であるために、様々なお体の悩みが発生している状況が多いと感じています。
ルナシルク:
男性よりも女性のほうが冷えに悩む方が多いように感じますか、何か原因はありますか?
きょうこ先生:
大きな原因は2つあります。
1つは、女性は男性に比べて筋肉量が少なく血液を巡らせるためのポンプ運動のパワーが弱くなってしまいます。
血液は全身に巡りながら熱を運ぶ役割もあります。
特に足首~脚~大殿筋にかけては、筋肉が少ないと下から上に血液を巡らせることができず、身体が冷える原因となってしまいます。
もう1つは、男性には無い子宮という器官があることです。
女性には子宮・卵巣という器官があり、月経があります。
月経期間は、一時的に貧血状態が発生し、そのために血液の巡りが少なくます。
また、女性ホルモンの乱れから自律神経がバランスを崩しやすく、冷えが起きやすいと考えられています。
ルナシルク:
先生のサロンでは、まず「温め」からスタートする理由はなぜでしょうか?
きょうこ先生:
東洋医学の考えに基づき、血と水と気の巡りを良くすることを大事にしています。
巡りを良くするとは、その3つのうち2つだけを良くする、3つ全てを格段に良くする、といったことではなく「全体的なバランスを整える」という状態にすることです。
さらに、そのバランスを整えることに必要な前提条件が、「身体の状態を温かくする」と定義されています。
このような考えに基づき、当院では、まずは冷えをとって温かな身体にすることからスタートします。
妊活・温活のどちらにおいても、温かい身体づくりをしてから全体のバランスを整えて、身体機能の循環を良くしていくという流れです。
ルナシルク:
妊活・温活について、先生が大切にされていることは何でしょうか?
きょうこ先生:
「治療は二人三脚」という気持ちを一番大切にしています。
私は鍼灸師として全力でバックアップしますから、患者様自身も食事や行動のポイントを意識しながら、一緒に改善していきましょう!という方針でいます。
前述のように、妊活・温活のどちらも身体を温かい状態にすることが重要です。
温かい状態の身体というのは、手先・足先だけではなく、お腹、腰、背中などを含めて身体全体がポカポカと温かい状態を言います。
手先、足先の冷えは自覚症状が出やすいのですが、腰、背中、お尻などの冷えは気付きにくく、自覚していらっしゃらない患者様が多い印象です。
まずは、ご自分の冷えを認識して、温かな身体を保つように、食生活や日常生活に気を付けて頂くといった意識改善が大事です。
このように、いつも「気付き→行動→改善」の流れを、二人三脚で行っていくことを大切にしています。
編集後記
ご自身の悩みから鍼灸師を目指し、そうした経験からお客様に寄り添って、妊活・温活にしっかりと向き合うきょうこ先生。
カウンセリングの時間を十分に取りながら、お客様と二人三脚で問題に向き合っている姿勢が印象的でした。
ルナシルクの「シルクと和漢植物の吸水まいにちライナー」は、商品設計の段階から相談にのって頂き、現場の声を反映して商品づくりを行ってきました。
この商品に込めた思いが、少しでも多くのお客様に伝わると嬉しい限りです!